アメリカ横断 プロローグ
家族を養う立場として定職に就きながら音楽家として活動をしていました。
現在は会社を辞めアーティストとして活動をしています。
珈琲を美味しく飲む為に生きています。
祖父母は定年後の目標をワーゲンビートルで日本一周をする事としていました。
しかし祖父は定年を迎える2年前に脳溢血に倒れ体の自由を奪われました。
両親は超が付くほど保守的な生き方で、父は比較的安定した収入の会社員
母は英語とピアノの教師で老後のゆとりを考え日々汗を流していました。
母はユタ州のモニュメントバレーに行くことを夢みていました。
しかし定年目前にこの世を去りました。
そして3月11日。
私達家族が住む柏もホットスポットと言われています。
一人娘は健康ですが妻は病気がちです。
結果、先の見えない未来の為よりも今を大切に生きる事を選びました。
心のゆとりとは何でしょうか?
定職に就いて、仕事に追われる日々で、安定した収入を得ていたとしても
心にゆとりはありませんでした。
特に3月11日以降ピリピリしている事が増えたと妻によく言われました。
保守的な両親に育てられた事も大きいですが、消費的な社会に違和感を感じていたものの
会社側の私への心遣いに、その会社で定年を迎えられればと努力していました。
しかし、決して仕事が出来る方ではなく
自分のふがいなさに生きる価値のある人間なのかと考えた事もあります。
自信を無くし死にたいと思った事もあります。
私は家族がいながら会社を辞めました。
つまり逃げました。
やりたくない仕事を家族の為にこなし、背中で語る事に美学を感じていました。
もちろん通勤ラッシュに揉まれるサラリーマンに哀愁は感じますが
今はやりたい事をやり豊かに生きています。
収入が安定せず不安もあります。
それでも妻と娘の笑顔は増えたように思えます。
私にとっての豊かさとは金銭面的な事ではありません。
‘豊かさ’イコール‘ゆとり’です。
定職に就いているとお金をためる事は出来ましたが
時間を作る事はなかなか出来ませんでした。
両親、祖父母が叶わなかった旅を
私達家族3人は現役の今こそと思い旅に出ます。
旅を通し家族の絆を深め、曲を書き、詩を書いて来ます。
普通じゃ出来ない経験をして自慢話をするだけで終わりたくはありませんね。
それでは気の向くまま自由な旅をしてきます。
私はコーヒーを美味しく飲む為に生きています。
穏やかに微笑んでいる家族を観ながら嗜むコーヒーは美味しいです。
- 2012.01.15 Sunday
- アメリカ横断
- 10:31
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